師匠『玄パン工房BAOBAB』4


師匠のお店は飲食店というお店の概念をぶち壊すほどにとても美しい在り方でした。

〈ゴミが出ない〉
飲食店で悲しいのは、廃棄するお料理達の多さです。
仕入れた食材の実に多くの部分を調理の段階で削ぎますし
残り物、美味しく食べられる時を逃してしまったものなどはすべてゴミ箱行きです。
それがコンポストなどの畑に還元されればまだ良いのかもしれませんが
だいたいどこの飲食店もそのような土地を持つことが出来ません。
都会はお店の閉店と共に、軒先に処理用のゴミ箱が並んでいるなんてこともありますよね。
でも、《BAOBAB》さんはパンが残ればラスクに。生ゴミは卵の殻ぐらいなんです。
本当に。すごすぎる。

〈こだわり抜いた素材を使用〉
自家製天然酵母、長野県産小麦、名水『猿庫の泉』、九州の洗双糖、地元の平飼い卵、地元の農産物、故郷の九州から送られてくる柑橘類など
「商売だから綺麗事ばっかりは言えないけど、命あるものを使いたいからね。」と師匠。
特に、名水100選の『猿庫の泉』に関しては
配達がてら毎週月曜日に汲みに行きます。
言葉に書くと簡単ですが、私の住む飯田市は積雪量は少ないところではありますが長野県。
『猿庫の泉』があるのは1535mの風越山の山麓。
風越山
↑コチラは以前、前職の方々と登頂した時!
冬は腰まで雪に埋もれて死にかけながらも
欠かさずに通い続けて20年。
お店は60代の師匠が一人でパン製造を行っています。
休みは定休日の木曜日と年末年始のみ。

〈リアルアンパンマン〉
師匠はよくおまけでパンをお客様へあげていました。
そして私には、
「こうやって麻美さんは来てくれてるけど、給料はあげられないから、パンぐらいはね!」
といって、おおよそ現金に換算すると時間給以上の
毎回焼き上げたばかりの袋いっぱいのパンをくださいました(笑)
《BAOBAB》さんへ来るお客様は金銭的に裕福な方はいらっしゃいません。
師匠が心配するくらい頑張って生活をしている方々が
「どうしても《BAOBAB》さんのパンが食べたいの〜」と言って買いにきます。
そうすると、「もう何個でも持って行ってほしい!!!」と思ってしまうそうです。

書ききれないほどの感動する背景を
全くお客様へ伝えない師匠の謙虚さもとても勉強になりました。

だって、師匠はいつもニコニコお店に出てきてくれて
どうやって天然酵母のパンを生み出し続けているのかなんて
考えるところまで及ばなかったから。
師匠『玄パン工房BAOBAB』
私の生まれた場所に師匠がお店を始めてくれたおかげで今があります。
まだ見ぬ土地へ行って修行せずとも、多くのことを学べる環境がそこにはありました。

ここでも私は伊那谷をちゃんと見ていなかったたんだなぁ〜と思いました。
そしてこの修行がきっかけで
私の夢がぐーん!と前倒しになります。

長文にお付合い頂きましてありがとうございます!
宜しければあともう1話だけ!*\(^o^)/*